サイゴンへ
ホーチミンシティーよりは《サイゴン》と旧都市名で書くほうが、ノスタルジックな感じで好きです。
ベトナムへは初訪問。アジアは私、台湾とマレーシアしか行ったことがなかったです。
他のメンバーに遅れて、私は一人夕刻の便で発ちます。フェスティバルのオープニングセレモニーには間に合いませんが。
ホーチミンには大幅に遅れて23時過ぎ到着。なのに到着ゲートから外に出ると、誰か有名人でも来るのかと思うほどの溢れんばかりの人だかり。それに、異様な蒸し暑さ。じっと立ってタクシーを待っているだけでも汗だくです。
ネットで探し当てたホテルですが、良い部屋でした。
コンセントのアダプターと、wifi が繋がったことを確認すると一安心。シャワーあびて、成田で出国手続き後に免税店で買ってきたワインでひと息♪
たいして眠らないうちに朝が来て。部屋の窓から、うわぁバイクがたくさんでベトナムらしいわー!と思っていたら、昼間はこの比でないことをすぐ知ることになる。
さっそく、朝食にフォー。
ホーチミン音楽院の前に、コンクールやリサイタル、マスタークラスが行われるサイゴンギターフェスティバルのポスターがでかでかと。いいですねぇ。
皆でランチへ。
初めての現地ベトナム料理。私、合うな~!この瞬間、絶対またベトナムへ来ると決まりです。(夫はダメだろなぁ…)
魚介のスープ(麺入り)の、何ともいえない複雑な風味に感動して、テーブルに置かれた生の香草類を浸しながらほとんど飲み干してしまいました。(翌日未明、香草の食べ過ぎが原因と思われる腹痛を起こして苦しむことになる。)
この夜は、ベトナムの人たちとの交流コンサートで私は〈ロッシニアーナNo.1〉を弾きましたが、音楽室のような部屋に聴衆がぎゅうぎゅう詰めで、きつかったー!
このところあまり練習していなく(飛行機の中で譜面は見ていましたが)ど忘れの不安で、直前まで譜面を見るか暗譜でいくかとても悩みました・・・こんなことは初めてです。結局、譜面を持っていくとより混乱すると思ったので、譜面なしで。しかし弾いている間じゅう恐怖との戦いでした。にもかかわらず、フェスティバルに招へいされていたブラジル人ギタリストのパウロ・インダさんという方が近づいてきて「Congratulations. とても難しい曲、よく弾きましたね!」と話しかけられ握手されました。優しい人だなぁ、と思いつつ疲れてヘロヘロの私でしたがあとで聞いたところによると、他の人にも(私の演奏)良かった、と話してくれていたそうです。(後日ハノイでも再会することになるパウロさん。)
翌朝の腹痛が治まって昼過ぎ、ホテルを出てあるフォーの有名店を目指してひとりで歩いてみました。
(片道1時間だが町を見て歩くにはいい)
初心者には道を渡るのは至難の業(横断歩道でさえも)。バイクや車は、歩行者のために停まったりしません。ヘタに渡ろうとするものなら、クラクション攻めに合うだけです。
どうしても渡れそうになく諦めようとしたら、おにーさんが先導して渡らせてくれたことも。
そんなこんなでようやくお目当ての店に到着。ずっと食べてなく、さすがにお腹減ってます。
facebookでギタリストの大萩さんが勧めていたのですが・・最終的には他で食べたフォーの方が私には美味しかったのでした。
3口くらい食べて、またお腹が騒ぎ出しそうな予感がして、大量に残すのもなぁ… 帰りはタクシーかなと、缶ビール飲みながら考えていたら。
だんだん調子が良くなってきて完食、元気が出たのでまた別の道を歩いてホテルへ戻りました。
それにしても蒸し暑く、水の有難さを砂漠の国に旅した時以来に感じたものです。
さてこの夜は、新井伴典さんと、トマ・チャバ(Thomas Csaba)のリサイタル。
トマちゃん(って、勝手に呼んでますが)は東京国際ギターコンクールでも優勝している方ですね。私も一度東京で聴いた覚えが。
エネルギッシュで遊び心もある新井さんの演奏に対し、フランス人のトマ・チャバさんは思索的で内へ内へと向かう感じ。ですが二人とも、惹き付けて離さない演奏でさすがです。昨日の私の演奏なんて、、、と格の違いを思い知らされた次第。
私のチョイスはベトナムのビールで一番気に入った〈サイゴンスペシャル〉と、アスパラのスープ(美味♡)もうお腹は大丈夫👌
コンサートが始まるのも終わるのも遅く、打ち上げが終わって12時過ぎだというのに、外のテーブルで食事してる人がまだまだたくさん。ホーチミンの夜は遅いです。
ホテルの近くにサークルKがあったので、ビールを部屋飲み用に仕入れて帰ります。
<つづく>
コメント3件
そうか、夫様はそう仰ったか。大物だね。ブログを拝見していて、私の叔父となんだか似た傾向があるので、引き合せたいなんて馬鹿げたことを考えているよ。年が一回り近く違うか。
やはりお酒は欠かせませんね。既に日本で買っているとは、お主、なかなかやるのう。ってか、たまげたよ。
香草と聞いて、子供の頃に大好きだったアラブ系の話を思い出したわ。ムスタファだかが、耳だか足だかがぐんぐん大きくなる香草を手に入れて、最後には空飛ぶ絨毯で。。。だったか?真澄ちゃんの食したものにも魔法の(怖い)力があったのかも。
他の人にもうまかった、と話したのなら、皆様本当にお上手なのでしょう。自信を持って!真澄ちゃんの情熱も、真澄ちゃんの演奏に溢れ出ているはず(でも、自分より上手いと思って聞く方がお得な気が。。。違う?)。