猫さん3才になる〜猫好きではなかった私を変えたルイ
本日8月24日は我が家の猫ルイの誕生日です。
以前の私は猫に興味がなく、猫好きの夫が猫をおもしろがる様子を見るのが楽しくて、だんだん猫のほうにも興味が出てきたところでした。
そんな3年前の今日は確か、動物写真家の岩合光昭さんの写真展「ねこ」を夫と渋谷に見に行った日です。
同じ日、三重県の伊勢のあるお宅の庭先で、母猫に置き去りにされたまだ目も開いていない生まれたばかりの子猫が1匹、植木鉢の影で鳴いているところを発見、保護されました。
それから2ヶ月間そのお家の方が世話をされていましたが、先住の小型犬と折り合いがよくなく、里親を探していた10月、その子猫の写真をたまたまSNSで目にした夫と私はすぐに気に入ってしまい、これが北海道でも九州でも沖縄でも、この猫を迎えに行こうと決めました。

生後1ヶ月くらいの里親募集の写真。真ん丸お目々と白手袋にやられました
私は子供の頃にインコと金魚しか飼ったことがなく、伊勢へ行ってじっさいに子猫と対面した時、写真ではわからない実物の子猫の居ずまいのチャーミングさや、まだあどけないながらもしなやかな動物としての身のこなしに惹かれたものの、ウウウゥ… と警戒され、「うまくやっていけるだろうか」と不安もよぎりました。
翌日、気を取り直して子猫を預かり、すんなり車にのせて出発したまでは良かった。それが高速道路に入るとありったけの大声でニャーニャー&ガリガリケージを引っ掻いて大騒ぎ。ハンドルを握る私は焦るも、猫歴の長い夫に対処を託すしかありません。
騒ぎ疲れたのかだんだん鳴く声が小さくなり、声が途切れるとそれから何時間もの間、走行中もPAで停車中も、タオルでくるんだケージの中で死んだように静かでした。
渋滞にも逢い何時間も経ってようやく東京で高速を降りた時、ケージの中でもぞもぞ動く様子とともに「にゃ?」という小さな声。あぁ生きていた、よかった。
しかし我が家に着いた子猫は元気いっぱい。ご飯を平らげ、伸びをすると、猫の習性にしたがい部屋中をくまなく探索し、やがて私たちと遊び始めました。
そんなある時にゃーん、と私の膝に飛び乗ろうかという仕草を見せた瞬間、夫が「今この子はここで生きていく覚悟をした。」と言うのです。私もそんな気がしました。
その夜、子猫が眠る箱のそばのソファーで私は休んだのですが、子猫は少しの物音にもビクッと反応して起きてしまいます。
私がお手洗に行って戻ると、子猫が箱の外に出てちょこんと座っています。逃げられるかなと思いつつ「一緒に寝る?」と抱き上げると、そのまま私にくっ付いて毛布の中にもぐって寝てしまったのです。
明け方、ムクムクっと顔だけ出してきて、ちっちゃな寝顔を至近距離にみた時、何て可愛らしいんだろう…と感動してしまいました。
私が初めて猫への愛情に目覚めた瞬間です。
ルイは人慣れしているとはいえ、こんな短時間で人に懐くことはないのでやはりあのとき、ここで生きていく覚悟をしたんだと思います。うちに迎えたこの日の事は忘れられません。
猫の名前が決まるまでそれから1〜2日かかりました。過去記事「温泉猫」に名付けの由来を書いています。
それから今日まで、全く猫らしく勝手気ままに暮らしています。
たまにセミやトンボを捕まえてきたりもしますが(完全室内飼いのため、バルコニーまでがルイの小さなお外の世界)、これからも病気をせず元気に、そこにいるだけでおもしろ可愛い存在でいてくれたら、一緒にいる人間はそれだけで幸せです。

ルイくんお誕生日おめでとう!でも飲むのは人間だけど(笑)
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