ファジル・サイのギター二重奏曲「リキアの王女」の魅力
(2017.8.11 追記あり)
変拍子の連続に、変調、ラスゲアードやパーカッションなどの特殊奏法を乗せて… こんなん、私弾けるのかしら。合わせも難しそうで、相手を選ぶ曲だよねこれは。。9月のコンサートで弾く二重奏曲「リキアの王女 Princess of Lykia」は、トルコの鬼才ピアニスト、ファジル・サイがギターのために書いた作品です。
ファジル・サイ(1970~)は来日歴もあるようですね。クラシックピアニストでありながら、ジャンル、プレイヤーにとどまらない才能がうかがえます。ピアノコンチェルトも指が軽々動いていてすごいけれど、この「トルコ行進曲」の演奏動画↓ にびっくり。って今さら知った私が遅い?!
そんな彼は作曲家でもあり、「リキアの王女」の楽譜の最初のページにはこのような解説があります。
彼のバレー音楽「Patara」においても”イーリアス”(古代ギリシアのホメロスの叙事詩:注筆者)中の都市リキアLycia の王女を、ファジル・サイはかなりおぼろげにしか描いていない。このギター二重奏作品でも同様で、一般的に想像されるロマンティックで時空を超えた地中海の国の太陽の下での夢と愛の悲劇、を表現するより以上の意図がある。
以上は独・英・仏語で併記してあるうちの英語と仏語の両方を、覚えてしまいそうなほど読み比べた挙句の私の苦しい、へたな訳ですので、わかりにくい or ホントに合ってるの?とギモンな方はかならず独自に原文チェックをお願いいたします(笑)。
視聴すると「Ptara Ballet」もそうでしたが「リキアの王女」も、現代曲の難曲とはいえイメージは伝わり易く、聴きやすいと思います。解説にはオリエンタルなメロディーライン、とあるけれど、トルコから見た東であり、日本人の私からすると中東、イランあたりのイメージ。そして、ミステリアスでドラマティックで、2台のギターの掛け合いはエキサイティング。
あえて演奏動画は引用しませんが、興味ある方はYouTubeで検索してみてください。
もちろんコンサートまで聴かずに楽しみにとっておいてくださってもいいと思います!!
練習大変そうですが、今からワクワクしているのが正直なところです。
2017.8.11 追記。
フランス語が堪能な友人に訳文をチェックしてもらったので、直します。
自身のバレー音楽「Patara」においても同様だが、”イーリアス”(古代ギリシアのホメロスの叙事詩)中の都市リキアLycia の王女は、このギター曲においてかなりおぼろげにしか描かれていない。王女は題材に過ぎず、ファジル・サイが表現せんとするのは、一言で言うならばロマンティックで時空を超えた世界である。それは、地中海の太陽の下での夢と恋の悲劇とでも言おうか。
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