指導のこと
来月末、半年ぶりにまた発表会があります。
昨日、レッスンに来る生徒さんを待ちつつ、発表会のエントリー状況はどうですか?と、受付で別の先生としばし雑談。
今回、私が教えて5年目と4年目の生徒さんにそれぞれジュリアーニおよびバリオスの曲を選んだことに驚かれ「もうジュリアーニを弾くなんて進歩早い。バリオスも激ムズ(激難しいの略)じゃないですか。すごい指導力」
そんな風に驚かれると私のほうが、えっマズかった?と驚いてしまうけど、実力を少し超えた選曲をあえてしているのも確か。
私の指導力かは皆目わかりません。筋がいい人がきちんと練習するとこうなる、というわかりやすい例だと思います。指導者が私じゃなくても、ということです。
ただ私は自分のこともそうですが、ちょっとだけ大胆にチャレンジするのが好みなので、これまでの経験から無理めの課題もこの人なら乗り越えてくれるという確信があっての選曲だったのですが、先生によってはこんな曲まだ弾かせないとか、このレベルでの重要な曲がもっと他にあるだろうという厳格な先生もいるでしょうね。
でも生徒さんは私が選んだ曲を楽しそうに練習しいています。難しいけど楽しく練習できるって大事だよなあ。練習が苦しそうだったら、選曲ミスかも知れぬが。
練習を無理して手を壊すことだけ気を付けてー、と言いながらやってもらってきました。手なんか壊したら、他の講師から私があんな曲をやらせるからだ、と思われるのは免れないだろう。
確信があっての選曲とはいえ、今回は正直ちょっと心配した時期もありました。難し過ぎたかと。
でもそれを顔に出しては伝わってしまう。大丈夫、という顔をしながら大丈夫といううわべの言葉じゃなく何をもって弾けるようにしていくか。精神論じゃなく有用なアドバイスは何か?考えさせられました。
んー何だか、オリンピック選手の監督みたいな気分になってきたぞ。
発表会をひと月先に控えた今、きっと持てる力のベストを出せば弾けるのではないか、というところに来ています。がまだ気は抜けない。しかも11月前半ベトナム行きでレッスンができない、、。
いやきっと私の思いに応えて練習してくれると信じたい。
また発表会後に結果報告書きます。
発表会関係なく、教えるのが楽しくなってきたのは講師歴10年あたりから。
新任の頃の生徒さんも3名くらい今も続けてくださってますが、増減が落ち着き辞める方がなくやっと定着してきたのは10年を越えた頃からでしょうか。
自分では初めから「習いに来た人を弾けるようにしたい」という情熱はずっと持っているつもりだし、この変化が何なのかよくわからないのですが。生徒さんが花開く様を見られるようになって楽しいですね。
まあ周りには、コンクールにいっぱい生徒送り込んで入賞者を多数輩出したり、自身の演奏のみならず指導者としてもすごい先生もいますが、私は私の得意分野を築いていけたらいいかなと思っています。
指導も演奏もプロ世界では下っ端だと思っているので、上を見てやるだけ、な私です。はい。
楽しんで練習できるのが音楽には大切なのかも知れないね。勝ち負けじゃないから、自分の世界をいかに作り上げるか、だよね。
それが、楽にできるか、少し無理をするか、どちらをさせたらいいのかは、きっと人による。真澄ちゃんの指導についてくるのは、それを見抜いてもらっている人たちなのかも知れない。でも、きっと真澄ちゃんは、徐々に、自分でも無意識に?リズムを調節しているんだよ。少しだけ上を臨ませたり、少し無理(に見えるレベル)に挑戦させたり。