山行きその5
次はそろそろ高尾山系と違うところへ行きたいと思い、青梅市の御岳山へ。
数日前から天気予報をチェックしていて、晴天で、最高気温が上がり過ぎない(山頂で6℃程度)月曜日に照準を当てる。ちょうどレッスン休みの日で、決行。
ふつうは登山者もバスとケーブルカーを使って行くようだけど、初めてなので興味から歩いてみることに。
ケーブルカー乗り場をスルーして舗装路を登ります ↓
1時間半かかるけど、バスとケーブルカー待ってる間に着いちゃうでしょう。
御岳山頂には神社があります。ここまではわりと楽。
神社の参拝所から遠くに見えるあの峰にこのあと行くことになります。
ここからが参拝者以外のための、本格トレッキングの始まり ↓ 大岳山へ。
また熊情報。「奥の院峰から鍋割山の間で昨年末に、ツキノワグマ目撃」情報の看板。確認すると、私がいま進もうとしているコースだ。
私は先週、熊鈴を入手していたので、さっそく人気のないところでは音を鳴らしまくって歩きました。
効果のほどはネットで調べてもよく分からないのですが、気持ち的に落ちついていられます。
熊鈴と一緒に買った薄手の手袋も、汗がこもらず着脱の手間から解放され、快適。
ここで口に放り込んだチョコレートの、めちゃくちゃ美味しかったこと。
大岳山までの道は途中、滑落注意の看板や、鎖が取り付けられている箇所がいくつもありますが事前に予習してあったのと、体力がある状態で慎重に登れば十分安全は確保されていると思いました。
たまに吹き上げてくる風も気持ち良く、高度はいつしか千2百メートル超え。
歩きだしてから3時間。それなりに疲れてはきたけれど、いよいよ大岳山山頂というところ、、、見上げればかなり急な登りです。
大木の根っこだけのワイルドな足場や、やがて岩場となり、えーここ登るん?みたいな…
それでも山頂は目前なので懸命によじ登っていたのですがあまりにも心臓が破裂するかと思うくらい心拍が激しくなり、途中で立ったまま岩に身を預け、ザックのベルトを外し休憩。ちょっと視界もヘンだった。
数分で落ち着きを取り戻し、到着した大岳山山頂は、
息を飲む素晴らしさ。
写真ではそれが伝わらないのは、わかっていても。。
この時点で、ここでしばらく休んだら、この先に予定していた鋸山へは行かず引き返すと決める。
そう広くない山頂の絶景のベンチでは、若い女性がひとり、せっかくの景色に目もくれずラーメンをズルズルと啜っていた。
先着だし、時間も早く人もまばらで好きなようにしていいんだけど、なんか気になる。
私は写真を何枚か撮った後、山頂入り口付近の倒木に座って、石をテーブルにしてお昼の用意を始める。
11時をまわり、だんだんと登頂者が集まってくる。
礼儀正しそうな白人男性がひとり、こんにちは、と一礼しながら丁寧に挨拶してくれる。
富士山の景色にいたく感動しているのか、しばらく山頂のあちこちで眺めまわって写真を撮っているようだった。
そのうちラーメン啜っていた女性が退散、ベンチが空く。
「ここ(絶景のベンチ)使っちゃ悪いよなぁ」と言いながら離れたところの石に腰掛けてお昼ご飯にしている人もいて、そういうひともいるのかと少し驚く。
しばらくして先ほどの白人男性が空きのベンチに座り、景色を眺めながらランチを始めた。そうそう、そういう使い方をしてほしいよね。富士山を堪能していってくださいな。
その方は、ランチを終えベンチを離れた後も、ふたたび富士山の写真を撮り始め、しばらくすると私にまた軽く会釈し下りて行かれました。
私もあのベンチ、座りたかったけど座らなくてよかった。外国人さんがいたのと関係なく、私があの女性のようだったかもしれないから。
音を立てて麺を啜るのは、おうちとラーメン屋さんの中だけにしようと思った。
さて、先の山行きを取り止めた分、戻る途中の分岐で「上高岩山展望台」とあり、スマホで調べるとそこまでは歩きやすい道、とあったので時間もまだ13時、大丈夫と、よりみち決定。
これまた素晴らしい眺望。
この展望台、二人連れのお昼ご飯に独占されていたのですが、向こうから元気に挨拶とそのお詫びを先にされたので、全く悪い気はせず。
お二人の会話。山は経験者らしく富士山なんて行ったって意味がないとか、紅葉は〇〇山がいいって、とか言いたい放題なんだけど。ふーんそうなんだ。私も富士山って眺める方がいいと思っているほうです。
しばし休んで、元の道へ戻るも、アプリの地図では正式ルートにはなっていない道があるのを確認していた。「急峻な下山路につき体力に自信がない人はピストンで本ルートに戻るように」というコメントも載っている。
私はまだ余力があったのと、目的地までのだいたいの距離感(引き返しているのだから)がわかっていたことや、今日の、穏やかな山の雰囲気に、来ても大丈夫と言われている気がしてそちらのルートを取ることにしました。
確かに急だが鎖やハシゴがかけられ、道は歩かれているのがわかります。たしかに悪路かもしれないがまだ脚はしっかりしていてむしろ楽しい。
途中ちょっと道を外れたけど、すぐにおかしいと気づいて戻ることができました。天気がいいからできたと思うけど…
そして
七代の滝を見に。
季節や天候によっては過去に事故もあったらしい、この場所。
この日は滝も優しく、なんでこんなところで事故が起こるか不思議なくらい。
ロックガーデンを歩き、いよいよ御岳山駅へ向かう登りが最後の難関でした。
滝まで降りたのだから、また山頂へ戻るということになる。心臓が破れるかと思った大岳山の岩場ほどではないが、きつい急階段が続く。
先にこちらから回った人で、大岳山の岩場を登る頃には体力がもう無かったとの記述もあった。夏というのもあったのでしょうけど。
やっと本道へ出ると、まだ歩けなくもなかったけれど、ケーブルカーで降りることにしたのでした。
ケーブルカーの御岳山駅に15時到着。一応は登山の基本を守ったことになります。
いやぁ〜歩きごたえのある道でした。高度も距離も負荷もこれまでで一番。1月22日の登山靴デビューから10日と間をあけず登ってきたから歩ききれたと思う、今日のコース。
念のため先週買ったアイゼンも持ってきてはいたけれど出番なく。もっとも雪道を歩くには、もう少し訓練しないと不安があります。
ケーブルカー待つ間にまた色々とAppleウォッチから新記録達成のバッジ獲得通知が続々届く。
ウォッチのバッテリー10%切ってるんですけど…(予備バッテリー車に置いてきた)、それもどんどん減っていく。
スマホはまだ余裕あり。
ケーブルカー乗るためにモバイルSuicaをウォッチからスマホに移動させることを思い付き、無事乗車。
多摩川沿いをひたすら下る帰り路からは、バックミラーに富士山と奥多摩の山々の美しいシルエットがいつまでも、日が沈んだ空にくっきり。
家についてがっつりご飯とビール3杯くらいいきたいところでしたが、翌日検診なのでかなり控えました。
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