演奏当日の過ごし方
今日は例年の画廊演奏会。一人持ち時間約20分、ほとんど宣伝しないので観客はほぼ内輪のみ、無料有料に関わらず演奏は演奏ですから緊張します。
夜まで時間があるので、午前中ギターを手に取るのですが、本気で弾かないように注意する必要かあります。
現代ギター誌7月号に、ギタリストの谷辺昌夫さんが、演奏前〜当日の過ごし方を寄稿していたのを思い出し、読み返してみました。
コンサート当日はプログラムをゆっくり、まったく魂を込めずに弾く。
もし本番前に控え室やステージリハーサルでとても気持ちよく演奏出来たとしたら、本番はそれより悪くなることが多いです。
この部分を読んだ私は「その通り」と大きく納得しました。まさに過去経験したからです。時間があると、響きの良いホールだと気持ちよくてずっと弾いてしまいます。初めは誰もいないホールでステージの椅子に座っただけで震えたのに、だんだん落ち着いてくると、いつしか本番さながらの気持ちがこもって・・・
・・エネルギーをこの時使ってしまったと思います。つまりその日のピークをこのリハーサルに持ってきてしまった。
ステージリハーサルでは確認事項だけして、ほどほどのところでサッと終えて、たとえまだ緊張が解れていなかったとしても、弾き続けることによってではなく、一旦楽器を置いて、気持ちを集中させるのが得策かと(こちらも経験あり)。
他に、「直前は可能な限りのピアニッシモでゆっくり弾くことで体力の消耗を抑える」「気持ちは込めずに冷静に細部まですべて耳で捉えて確認していくことで精神的な消耗も抑えられる」と谷辺さんは書かれています。本当にその通りだと思います。
コンサート前や当日の過ごし方、ここに引用し切れない話がいろいろ書かれていてとても興味深いです。
演奏は本当にエネルギーを使います。人前演奏でなくても、寒い部屋でひとり練習を始めても、弾いているうちにニット一枚脱ぐくらいに身体が温まります。体力、必要です。
今夜は私は20分弱ではありますがかなりしんどい大曲なので、今はまだ脱力していて、これから上記のことをがんばってみます。
コメント2件
本番直前の控え室にて。「みんな超上手い!」
周りのライバルたちを威圧するかのように控え室でガンガン弾く人がいる。
でもあまりいい結果にはならない。
っていうパターンも見ますね。
へええ、経験の積み重ねあってこその実感だね。いつでも全力疾走じゃ、息が続かないものね。プロだからこそ、力を抜く瞬間が必要なのか。