toggle
2017-01-08

他人の人生

家では日経新聞をとっていまして朝刊の「私の履歴書」欄、人によってはどうしても私の興味が湧かなかったり、自社の宣伝ですかー?みたいな場合も(私見です)中にはあるのですが、一代で成し遂げた人だったり芸術家や研究者、外国のビジネスマンだと毎日興味深く読みます。

img_8320

昨年12月はファッションデザイナーの高田賢三さん。今まで読んだ中で1番くらいに面白かったです。
(1月からは、カルロス・ゴーン氏ですがこちらも今のところ面白い。)

ケンゾーさんは、まだ私が生まれる以前の年代に、船でひと月かけて欧州へ渡り、パリで成功した方。
私は仏文科出身なので教授たちのみならず当時ヨーロッパへ向かった日本人たちが船で渡欧した話はよく聞きました。エキサイティングで羨ましい。

ケンゾーさんのデザインには、アジア、インド、アラブ各地の港に寄港する度に現地でインスパイアされたものが生かされているそうです。
パリに着いてから成功への階段に着手するまでは、かつてのNHKの朝ドラ「カーネーション」で、主人公が、自分のデザイン画をデパートに売り込み、制服に採用されるまでのドキドキワクワクを見るようでした。

時代の申し子というべく時代の潮流に乗りデザイナーとしての天性の才能を発揮しつつ、ビジネス上の波乱に揉まれながらも会社を大きくしていきます。私は、学生の頃マリ・クレールというフランスの雑誌の日本版に、ケンゾーさんがパリに作った日本庭園のある自宅で着物を着て写っている記事を覚えているのですが、そのことも書いてありました。絶頂期で、同性のパートナーと一緒に、贅を尽くして作っていたとは今回知りました。同性の、という点に私は驚きはしませんが、貴族階級出の、財力もあり芸術への造詣が深い知性あるパートナーに出会うことはモード界での成功には必須でよくあることだとか。ふふーんそういうものか、フランスらしいなと思いました。二人が、公私において強い信頼関係で結ばれていたことも読み取れました。

私からすると、才能と成功に恵まれたゆえの波瀾万丈の人生に見えますが、ケンゾーさんに一貫していたのは楽しいことや夢だけを追い続けてきたことだというのは分かります。その、アイデアが生み続けられる事が素晴らしい。

冒険心が人生の原動力、という言葉にも共感。スケールが違うけれど、私の中にもチョットあると思う。

年明けから連載が始まったゴーン氏も、旧仏領レバノンからパリのグランゼコールという少数精鋭のエリート養成校に進み道が拓けたというのを初めて知って、興味深く読んでいます。

そうそう、小澤征爾さんも船で渡仏し、日の丸旗を付けたスクーターに乗ってマルセイユからパリを目指し、ブザンソンの指揮コンクールに出て優勝…と大変にエキサイティングで面白い「履歴書」であったことも思い出しました。

ホンモノならば懐を深くして受け入れ、尊重する国。ヨーロッパはやっぱりずっと私の憧れです。

 


タグ:
関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA