南インドの食べ物の話
卒業式シーズンですね。今日も天気が良かったので、用事を済ませがてら武蔵新田の南インド料理店でランチしてきました。
大田区に住み始めて以来数年、月に最低2回は通っているお店ですが、たまに夫も一緒のときはナン&カレーではなくこの「ミールス」を注文します。
以下、来る道すがらの会話。
私「今日もミールスだよね」
夫「うーん、ミールスいいけどあの粉みたいのいらないから、ナンがいいな」
私「はぁ、粉?」
夫「うん、あの白いの」
私「粉って。。ご飯のこと?」
夫「そう。ご飯をナンに代えてもらうことはできないの?」
それは無理だろうと思う私、咄嗟に
「それはミールスへの冒涜ってやつだよ」
冒涜、という大げさな表現に自分で言って自分で笑い出す始末・・・・・笑うと肋骨まだ痛い、、
一人で大笑いしては痛がっている私を、何が悪いのか意味わからん、と横目で見ている夫。
すみません、ミールスを食されたことが無い方には、いまいちピンとこない話かもしれませんね。カレーならライスでもナンでもどちらでも好きな方で全然OKなんですが・・・
南インドではナンは高級品で、普段人々はコメが中心の食生活だそうです。それで、野菜のおかずやスパイス入りのスープとライスを混ぜながら頂くのがミールスという形式の料理で、だからライスがナンに置き換わってはミールスの体をなさないのですね。いい例が浮かびませんが、たとえばカツ丼?カツ煮がご飯じゃなくてパンの上に乗ってたら日本人なら皆エーッ、と思いますよね。つゆとご飯の絡みが美味しいのであって。
ナンが食べたいならカレーとのセットを注文すればいいのですが、カレーはそんなに好きじゃない、けれどナンは食べたい夫。
自分が良ければたとえ冒涜でも(笑)ミールスのライスをナンに代えてもらってもいいのかもしれないけど、せっかくシェフが全体のハーモニーを完成させた一皿。シェフにとってはさぞガッカリだろうと私には思われるのです。
しかも赤ワインとこのナンの組み合わせ最高、とシェフに向かって言う夫。インド人のシェフはアハハ~面白いねェ、と笑っていましたが。
しかしナンを追加した分、夫が自分のライスを私の皿に盛ってくるため、私の方は混合バランスが崩れてしまうという。(汁気が少ないといまいちなのである。)
ここへ来たらワインとナンだけでいいくらいだよ、と言う夫はちょっと味覚がズレている・・というよりそもそもエスニックが苦手だったので、感性が付いていかないのかもしれません。
オチに笑けたが、問題提起も解決策のあたりも傑作だった。こだわる人が二人いると、面白いね。
個人的には、インド料理食いたい、主食は玄米が良い、かな。