カプリス形式のアラベスク と、サウダージ第3番
先日、ロッシニアーナ第1番への思い入れなど書いたので、今日はフランシス・クレンジャンスの「カプリス形式のアラベスク」、ローラン・ディアンス「サウダージ第3番」についてです。
カプリス形式のアラベスクには「ターレガの墓に」という副題がついています。
ターレガとは近代のギター楽曲を沢山遺した偉大な人で、ショパンを大好きでピアノ作品の編曲も多数遺しています。 (しかしながら私のレパートリーにはまだ無いです。。ターレガの曲、魅力的ですが自分で弾くには苦手意識が強いのです)
クレンジャンスはフランスのギタリスト・作曲家なので、現代曲ではありますがとてもギター的(かき鳴らし、ハーモニクスの多用)かつフランス的な(ドビュッシーなどを想わせる)色彩感溢れる作品だと私は思います。
カプリスは奇想曲と言い換えられますが、気まぐれという語源のとおり、この作品は一定の拍子やテンポではなく曲想も変わります。ちょっと宇宙的な感じもします。
最近、夫のお母さんと、子供の頃よく遊んでもらった叔母さんが往生したのですがこの曲を練習していると、ふたりを偲ぶ気持ちで弾いている自分に気付きます。
ターレガへの讃歌、オマージュですから自然とそうなるのでしょうが、宇宙的と思うどこかこの世のものではない雰囲気がこの曲にはあるように感じています。
もう一曲、鬼才ディアンス作曲の「サウダージ第3番」は、このクレンジャンスに捧げられた楽曲である、という繋がりがあります。
この曲を取り上げたのはガラリとお祭り的に気分を変えたかったから、ですね。
と一言で片付けるつもりはないですが、楽譜をだいぶ前に買ってあっていつか弾きたいとは思いつつ、まず導入部のこの見た目に拒絶感を覚えて放置してあったのです。↓
それと全くの偶然なのですが、カプリス形式のアラベスク、サウダージ、ロッシニアーナ第1番は何れもギタリスト鎌田慶昭さんのレパートリーで、そのうち2作品は1995年のCD「リブラ・ソナチネ」に収められています。
リサイタル後半、松山さんはオール トローバのプログラムですが、一転こちらはスペイン一色です。
トローバの作品はどれも私も大好きで、トローバ色っていうのがあって私にとってそれは水色の世界なのですねー、何故か。音を絵にするとそうなる、という感じでしょうか。抽象画のイメージですが。 (おことわり: 私の勝手なイメージです。松山さんも、楽曲への思い、綴ってくれると良いですねー。)
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このところ天気も気まぐれですが、雨だと猫は今日1日寝て暮らすと決め込むようです。
今日は夜のレッスンまで練習できるぞー。 ギターを取り出してまずはジャラーン。
ああアルカンヘルさんは今日もいい音だ。。惚♡
2016年4月7日(木) 佐藤 真澄
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