オリンピック、スケート、シャンソン
オリンピック、liveを張り付いて見ることはありませんが、ニュースを付けてついTVに見入ることはあります。
今日はフィギュアスケートの団体(私は個人戦との違いがわかりません)をみていて、イタリアのコストナー選手が演技していた時の曲が・・・なんか懐かしい、、。
女性の歌声だけど “ヌ ム キット パ ne me quitte pas” と聞こえたのですぐに手元のスマホでYouTubeを開きました。
そうだ、ジャック・ブレル。
この歌声ではスケートは滑れないかもしれませんが、楽曲の素晴らしさにおいては断然、原曲のこちらです、と私は思う。あー、久しぶりに聴いた。
題名の ヌ ム キット パ は Do not leave me の意。日本語では「行かないで」と訳されているようです。20代の私は歌詞を覚えて口ずさんだものでした。
歌詞カードが見たい… CDがあったはずだけど、実家かな…、でも大丈夫。検索すれば歌詞が出てくる。しかし、単に逐一日本語に対訳したものをみても、意味不明だったり軽さは否めない。この迫力は伝わらないので、部分的ですが私流の超超訳。
恋人に去られた男性がなんとしても相手を引き留めたいが為、言葉を尽くす。自分が死んだら私は愛の帝国を築く、王妃はあなた。雨が降らない国から、雨のしずくでできた真珠をあなたに贈ろう。
自分はもう泣かない、ただ隠れて、あなたを見ている。あなたが踊るのを、微笑むのを。歌うのを聴いている。
あなたの影の影にならせて。あなたの犬の影に・・・。
日本人の感覚では、こういう歌は生まれないだろう。
それから、こちらもブレルの名曲。「歳月を経し恋人たちの歌 La chanson des vieux amants」。
いい曲だなぁ・・・ピアノと、途中後半から絡む切なげなフリューゲルホルンもすごくいい。
R.ディアンスによるギター編もでているらしいぞ?
この歌を引き合いに出した当時のまだ若い私が読んだエッセイには、このシャンソンの国では男女の関係というものは、日本の若い子たちがホレたハレたでいかにも簡単にくっ付いたり別れたりするのに対し、憎しみ合いもドロドロとした関係も超えた末に、それでもやっぱり愛している、という長年連れ添った伴侶こそが真の関係だ、とか何とか書いてあったような憶えが。。。(この本も捨てた覚えはないが、実家の押入れの中だろうか。)
いやー、そういうの憧れたんです。
それから歳月を経た自分としては、その辺に関しては、やはりお国柄があるのでは…と思いますが、分かりませんねェ。相手を憎いと思ったことはまだない。ドロドロは苦手だし…そもそもこの歌のように20年どころかその半分も連れ添っていない。
というわけで、2つのシャンソンを扱っておきながら、これ以上深く書く気力もなく記事を書き終えようとするふがいなき私をお許しください。
さいごに、フィギュアスケートに関しては素人目にもロシアのメドベージェワは飛び抜けて、美しく、すごかった・・・(涙目)。このために生まれてきたような人、だと思いました。
おわり。
コメント6件
残念ながら、削除(フランスでは無理)されていました。が、一般的にはビデオが見られるということが分かったので、ローマ字で検索をしたら、最新のは無理でも、今年のが。
優美でしなやかで強靭で調和に満ちた演技だねえ。確かにすごい。魅了されてしまう。
しつこくコメント。
昔、母が「フィギュアスケートよりダンススケート(かな?)の方が好きだわ、フィギュアは跳べばいいって感じで美しくない」と言っていて、そうかもなと私も思ったものだが、メドベージェワの演技は、バレエを氷上の流れに乗せたようなものだね。滑る美。
ちなみに。この演技を観ていて私が思いを巡らせるのは、「氷の上にこの薄着で寒くないのかなあ」です。特に、今フランスが寒いものだから。。。昨日はマイナス7°Cだった。
そうだねえ、詩であるから訳しにくいのかも。韻を踏んでいるし、浸りきっているし。しかし、浸りきっているが故に、源氏物語などとかなり共通点はあるような気も?和歌形式にすればうまい訳ができるとか。。。
メドベージェワは、姉が(笑った顔が)永楽に似ていると言って以来少し気になっているのだが、テレビがないので演技が見られない。ものすごく無念。